紬織 つむぎおり

工芸技術 染織

  • 指定年月日:19900425
  • 重要無形文化財

 紬は、本来、屑繭【くずまゆ】から作られた真綿【まわた】を手紡【てつむ】ぎにした糸で織られる丈夫な織物であり、糸づくり、糸染め、柄行【がらゆき】ともに素朴で、手のぬくもりを感じさせる地風【じふう】などはその特色の一つといえる。もともと全国の農家で自家用衣料として手機で織られたものだが、一般庶民にも広く着用されており、その産地は、主としてわが国の養蚕地帯を基盤に形成されている。
 紬の歴史は古く、平安時代後期の文書にも見られるが、近年、染織作家の中から紬の野趣に富んだ風合と伝統的な加飾技法を生かして、従来の素朴な紬織の芸術的価値を高める傾向が現れ、わが国の伝統工芸の発展に優れた成果をあげている。

紬織 つむぎおり

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