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おこない

おこない

概要

おこない

おこない

無形民俗文化財 / 中部

鯖江市指定
指定年月日:20170331

無形民俗文化財

「おこない」とは鯖江市東部とその周辺にみられる、厄年の男性が厄払いのために餅をまく行事である。現在、多くの集落では1月に開催されているが、戦前には旧正月の2月におこなわれるところが多かった。開催日や餅まき方法など、時代によって少しずつその内容を変化させながら今日まで伝えられてきている。
 現在の「おこない」は、①正月に、②神社において、③厄年の男性が、④厄祓いのため、⑤餅をまく、行事として認識されているが、これらのうち③・④については、比較的新しい要素であると考えられる。『今立郡誌』(福井縣今立郡誌編纂部、1909)には、川島町の「蓬莱祀」における餅まきをおこなうのは「男子二十歳前後」とあり、上河端町の「団子撒」でも、宿の主人が団子をまいていた。また、確認できる各地区の区有文書でも、厄年に関する記載が明治末から大正時代頃に始まっていることなどを考えれば、もともとは厄年の厄払い神事ではなかったと考えるべきだろう。また、⑤の餅をまくという部分についても、上河端町の「団子撒」に代表されるように、もともとはもち米を搗いた餅ではなく、うるち米を粉にして作った団子であったと考えられる。そもそも、餅を作るのに使う米は現在では厄年や町内で出しているが、元来は神田の米を使用していたようである。

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キーワード

行事 / 厄年 / /

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